

ゼロカットシステムは、海外FX業者が持つ大きな魅力のひとつです。
ゼロカットシステムとは、損失が一定条件を満たすとゼロになり、トレーダーは追証請求されないという仕組みで、海外FX業者特有のものです。
そこで本記事では、Tradeviewはゼロカットシステムを採用しているのか、どのようなときにゼロカットシステムが発動するのか、注意点はどこかなどの情報を徹底解説します。
この記事を読めば、迷うことなくゼロカットシステムを活用できるようになりますので、ぜひ最後までお読みください。
ゼロカットとは?
ゼロカットシステムとは、損失が証拠金の額を超えた場合でも、追証が請求されない仕組みのことです。
たとえば、5万円の証拠金を入金していたところ、相場の変動で10万円の損失が出たとします。
ゼロカットシステムがない国内FX業者などであれば、10万円マイナス5万円の5万円を追証として請求されるところですが、ゼロカットシステムを採用している海外FX業者だと、証拠金の5万円だけが損失となることで済みます。
海外FX業者でレバレッジをかけてトレードを行いたい場合は、ゼロカットシステムを採用している業者をおすすめします。
なお、日本のFX業者では金融商品取引法という法律でゼロカットの採用が禁止されています。
(損失補塡等の禁止)
第三十九条 金融商品取引業者等は、次に掲げる行為をしてはならない。
二 有価証券売買取引等につき、自己又は第三者が当該有価証券等について生じた顧客の損失の全部若しくは一部を補塡し、又はこれらについて生じた顧客の利益に追加するため当該顧客又は第三者に財産上の利益を提供する旨を、当該顧客又はその指定した者に対し、申し込み、若しくは約束し、又は第三者に申し込ませ、若しくは約束させる行為
三 有価証券売買取引等につき、当該有価証券等について生じた顧客の損失の全部若しくは一部を補塡し、又はこれらについて生じた顧客の利益に追加するため、当該顧客又は第三者に対し、財産上の利益を提供し、又は第三者に提供させる行為
引用元:法令検索システム
レバレッジをかけるなら、ゼロカットシステムのある海外FX業者を選ぶことをおすすめします。
Tradeviewはゼロカットシステムを採用している?
Tradeviewでは、ゼロカットシステムを採用しています。
口座残高がマイナスになったあと、ほぼリアルタイムで補填されるようです。
ここでは、海外FX各社のゼロカットに必要な条件と早さについて以下に一覧でまとめました。
業者 | 条件 | 時間 |
---|---|---|
Tradeview |
入金 |
入金時 |
XM |
入金 |
入金時 |
TitanFX |
サポートに連絡 |
連絡後 |
Land-Fx |
サポートに連絡 |
連絡後 |
AIXIORY |
自動 |
24時間以内 |
Tradeviewはサポートへの連絡が不要で補填されるのが便利なところです。
Tradeviewの公式ページにも書かれています。
(Google翻訳)
リスクマネジメント
Tradeviewは、当社の取引プラットフォームを通じて、クライアントの口座残高が決してマイナスにならないことを保証する自動化されたリスク管理システムを提供します。この措置は、特に不安定な市場において、取引や活用がクライアントをさらすリスクからクライアントを保護するために実施されています。
当社のテクノロジーは、すべての口座保有者の残高、ポジション、損益、および証拠金レベルをリアルタイムで追跡します。バックオフィスシステムのリアルタイム証拠金監視機能は、取引ポジションが価値を失い、最小証拠金しきい値に達した結果として顧客の口座がマイナスのバランスになるリスクがある場合、オープンポジションを自動的にクローズします。
引用元:Tradeview公式ページ
公式ページのこの記載によって、以下のことがわかります。
・顧客の口座をマイナスにならないことを保証
・リアルタイムで追跡されている
・自動的に処理される
公式サイトにしっかり明記されているので安心できます。
Tradeviewは証拠金維持率100%で強制ロスカットが発動する
上記の通り、口座残高がマイナスになった場合はゼロカットが発動しますが、基本的にゼロカットが発動するケースはほとんどありません。
マイナス残高が発生する前に強制ロスカット(損切り)が発動することがほとんどです。
強制ロスカットが間に合わないほど為替相場が乱高下すると、ゼロカットが発動するという2段構えになっています。
まず、証拠金維持率が100%以下になるとマージンコール(不足した証拠金を求めること)がかかります。
ただし、強制ロスカットも証拠金維持率が100%以下になったときにかかるので、事実上マージンコールはありません。
さらに、ロスカットが間に合わず残高がマイナスになるとゼロカットが実行されるという仕組みになっています。
いずれにせよ自己資金以上の損失が出ない仕組みとなっているので安心感はありますが、常にゼロカットが発動するわけではないので注意しましょう。
Tradeviewのゼロカットシステムが発動するタイミング・ルール
Tradeviewでは、残高がマイナスになったら自動的にゼロカットシステムが発動します。
ここからは、ゼロカット発動のタイミング・ルールについてもう少し詳しく見てみましょう。
1.マイナス残高が発生後リアルタイムでゼロカット発動
2.保有中のポジションが解消されて初めてゼロカットが発動
3.ゼロカットは口座ごとに発動
順番に見ていきましょう。
1.マイナス残高が発生後リアルタイムでゼロカット発動
Tradeviewでは、マイナス残高が発生するとリアルタイムでゼロカットが発動します。
ただし、実際に補填されるのは入金時なので注意が必要です。
心配な場合や急ぐ場合は、Tradeviewのトップページから問い合わせてみましょう。
2.保有中のポジションが解消されて初めてゼロカットが発動
Tradeviewでは、保有中のポジションが解消されて初めてゼロカットが発動します。
ポジションを保有中はゼロカットが発動しないので注意しましょう。
3.ゼロカットは口座ごとに発動
Tradeviewのゼロカットは、アカウントごとではなく口座ごとに発動します。
Tradeviewでは5つの口座タイプから複数口座を開設できますが、これらの口座についてゼロカットは個別に判定されます。
たとえば、口座Aがマイナス残高になり、口座Bに100万円入っていたとすると、口座Bから口座Aに資金が流し込まれることはありません。
口座Aでゼロカットが発動し、口座Bの残高は守られます。
これを利用して、口座Aはハイレバレッジ用口座、口座Bはミドルリスク・ミドルリターン狙いの口座というように使い分けできます。
Tradeviewのゼロカットのメリット
Tradeviewのゼロカットにおけるタイミングとルールを説明してきました。
ゼロカットが発動するタイミングは海外FX業者によって異なっていることが理解できたと思います。
ここからは、Tradeviewのゼロカットがもたらすメリットを以下のとおり紹介していきます。
・低資金でもリスクがとれる
・急落への不安が和らぐ
1つずつ見ていきましょう。
低資金でもリスクがとれる
まず1つ目に紹介するゼロカットのメリットは低資金でもリスクがとれることです。
少ない資金を大きく増やすにはレバレッジを高くしてリスクをとった取引が必要となってきます。
しかし、レバレッジが高い取引では損失額も大きくなり口座資金が一気にマイナスになってしまうような状況にも発展しかねません。
ゼロカットはトレーダーが請け負うべきマイナス分を海外FX業者が負担してくれる、いわばトレーダーにとってはありがたい救済システムです。
資金が少なく高いレバレッジが必要な時はゼロカットを後ろ盾とすることで、低資金でもリスクをとった取引が可能となるでしょう。
急落への不安が和らぐ
2つ目に紹介するTradeviewのゼロカットのメリットは急落への不安低減です。
ゼロカットがない国内FX業者ではポジション保有中に相場が急落すると、ロスカットでカットされなかった損失分を追証という形で請求を受けてしまいます。
追証は口座資金マイナス分の請求ですから、FX業者に対して借金をしている状態と変わりません。
ゼロカットが採用されているTradeviewでは追証される心配がないため、相場が急落しても借金を背負わなくていいという安心感を持った取引ができるでしょう。
急変動などで口座資金がマイナスになったため、FX業者が取引に必要となっている必要証拠金の補填をトレーダーに追加で請求することです。
ゼロカットを採用しているTradeviewではマイナス分を業者が負担してくれるため、追証されることがありません。
Tradeviewのゼロカットのデメリット
次に、Tradeviewのゼロカットのデメリットを紹介していきます。
紹介するデメリットは次のとおりです。
・トレードが雑になる
・口座凍結の可能性
1つずつ見ていきましょう。
トレードが雑になる
Tradeviewのゼロカットによるデメリットとして、トレードが雑になる点があげられます。
トレードが雑になる背景には、メリットでも紹介したゼロカットありきの高いレバレッジを掛けた取引の常習化が原因となります。
高いレバレッジによる取引は、ここぞというタイミングで取り入れていくのは支障ありませんが、当たり前のようにやってしまうと1回のトレードが雑になってしまうでしょう。
マイナスにならないとはいっても、失敗すると資金を全て失うことには変わりありません。
ゼロカットがあるからという心の慢心が毎回の相場分析に悪い影響を及ぼすため、エントリー判断が雑にならないように気を付けておきましょう。
口座凍結の可能性
Tradeviewのゼロカットのデメリットには口座凍結の可能性もあげられます。
ゼロカットを狙った取引を繰り返すことで、口座凍結の対象となる場合があるでしょう。
少ない資金での取引では対象とされることはありませんが、資金量が多い状態でゼロカットを悪用した取引を繰り返すとペナルティ対象となります。
口座凍結すると口座維持手数料が発生してしまうため、ゼロカットを悪用した取引には注意しましょう。
Tradeviewのゼロカットの信頼性
ここまで、Tradeviewのゼロカットのメリットやデメリットを紹介してきましたが、Tradeviewはゼロカットの採用を公式ページ上で公表していません。
そこで、Tradeviewのゼロカットが本当に発動されるのかどうかの信頼性について以下の視点から解説していきます。
・Tradeviewの経営実績
・金融ライセンス
・信託保全
・経営破綻時のゼロカット
それぞれ1つずつ見ていきましょう。
Tradeviewの経営実績
まずは、Tradeviewのゼロカットの信頼性を判断するために、Tradeviewの経営実績を確認してみましょう。
Tradeviewは2004年6月1日にカリブ海にあるイギリス領ケイマン諸島において設立されました。
Tradeviewが日本へのサービスを開始したのは2015年です。
日本での経営実績は7年と短めですが、日本以外における会社自体の経営実績は約18年と申し分ない実績を兼ね備えているといえるでしょう。
安定の経営実績を積んでいるということが分かったところで、次はTradeviewの金融ライセンスを見ていきましょう。
金融ライセンス
Tradeviewの金融ライセンスはCIMA(ケイマン諸島)となっています。
CIMAはケイマン諸島通貨局の金融ライセンスです。
ケイマン諸島はイギリス領ではあるものの、取得が厳しいイギリスのFCA(金融行動監視機構)と比べると取得基準が比較的容易な金融ライセンスといえるでしょう。
CIMAの特徴として規約の中に資金補償に関する規定が必要ない点があげられます。
信託保全
次にTradeviewの信託保全について解説していきます。
Tradeviewが保有している金融ライセンスであるCIMA(ケイマン諸島)の規定には資金補償に関する規定が不要ということでした。
しかし、Tradeviewではイギリスのロイズ銀行によって資金が分別管理されており、信託保全もされている状況となっています。
Tradeviewのみの経営破綻であれば、ロイズ銀行によって資金が全額補償されるため信託保全の面では信頼できるといえるでしょう。
Tradeviewのゼロカットは信頼できる
ここまでの内容を踏まえて総合的に判断すると、Tradeviewでのゼロカットの信頼性は標準的な水準にあり、ゼロカットされないような事態が起こる可能性は低いと判断できるでしょう。
実際に、スイスフランショックなど過去の相場で急暴騰が起こったときもゼロカットによりしっかりトレーダーのマイナス分を負担している実績もあります。
2015年にスイスの中央銀行の金融政策の急な方針転換により発生したスイスフランの暴騰をいいます。
スイスフランショックで多くのトレーダーは口座資金がマイナスとなったばかりか、巨額のゼロカットにより倒産したFX業者も少なくはありませんでした。
Tradeviewのゼロカットシステムが発動しないケースとは?
Tradeviewでゼロカットが発動しないケースはありません。
口座残高がマイナスになった場合、必ずゼロカットが発動します。
ほかの海外FX業者では、規約に違反した場合はゼロカットが発動しない場合がありますが、Tradeviewではその心配もありません。
念のため、公式に問い合わせてみました。
(質問の日本語訳)
ファンド保護について知りたいです。
マイナスの残高が補填されないケースはありますか?
たとえば、両建て取引をしている顧客は保護されないなど。
Tradeviewにはファンド保護に関するルールや規約はありますか?
(回答の日本語訳)
いいえ、Tradeviewはマイナス残高保護を実施しています。
よって、顧客の口座がマイナスになったらTradeviewが損失を補填します。
口座残高がマイナスになったとき、例外なく補填されると考えていいようです。
公式サイトのお問い合わせは、チャットではなくメールでのやりとりになってしまいますが、回答は数時間で返ってきて使い勝手は非常にいい印象を受けました。
ゼロカットを回避するための方法
Tradeviewでのゼロカットに関して、あらゆる視点から解説してきました。
ゼロカットはトレーダーにとっては魅力あるシステムですが、ゼロカットが発動されるということは、実質的に口座の資金がゼロになることを意味しています。
マイナスを負わないという点はありがたいですが、結果的にFXによって資金を増やしていくという観点からいくと本末転倒ともいえるでしょう。
このような状況に陥らないためにも、まずはゼロカットに合わないようにすることを考える必要があります。
そこで、ゼロカットを回避するための方法を次のとおり紹介していきます。
・ロット数の調整
・高めの証拠金維持率
・損切の徹底
1つずつ見ていきましょう。
ロット数の調整
はじめに紹介するゼロカットを回避する方法はロット数の調整です。
口座資金を頻繁に失ってしまう原因に高すぎるロットの使用が考えられます。
ロットが高くなると、その分の損失も大きくなってしまうわけですから、口座資金が一気になくなってしまうのは当然の結果といえるでしょう。
使用しているロット数を半分に抑えるだけでも、資金を失う確率を本来の半分に抑えることができます。
損失が少ないと生存確率が上がるばかりか、感情的にも安定します。
また、資金が残っていると新たなチャンスが到来したときに取引できる余力があるため、利益を出す機会にも恵まれるでしょう。
高めの証拠金維持率
2つ目に紹介するゼロカットを回避するための方法は高めの証拠金維持率の設定です。
Tradeviewにおいてゼロカットされる状態というのは、ロスカット水準である証拠金維持率が100%の状態への到達を意味します。
普段の取引において低めの証拠金維持率で取引していると、ゼロカットの確率も高くなってしまうでしょう。
証拠金維持率は取引スタイルがスキャルピングなのかデイトレードなのか、あるいはスイングなのかによっても変わってくると思います。
取引スタイルの中で最も証拠金維持率が低くなる短期トレードのスキャルピングであっても、300%以上は確保しておきたいところです。
いずれの取引スタイルであっても証拠金維持率に余裕を持たせておくことで、ゼロカット確率を下げられるでしょう。
損切りの徹底
最後に紹介するゼロカットを回避する方法は、損切りの徹底です。
ゼロカットされないためにロットを下げて、証拠金維持率を高めにしたら損切り幅に幾分かの余裕が生まれてきます。
適正な損切り設定とは適正なSLとなる逆指値注文を設定しておくということです。
しかし、損切幅に余裕があるからといって、安易に広げてはいけません。
一度、損切り幅を広げてしまうと損失が損切ラインに近付く度に広げる癖がついてしまいます。
損切り幅の変更を繰り返しているうちに、気付いたら書庫金維持率が100%になっていたという事態も考えられるでしょう。
はじめに設定した損切りという防衛ラインはゼロカットを回避するだけではなく、資金を守り抜くためにも容易に変更しないよう注意が必要です。
Tradeviewのゼロカットについてよくある質問
ここからは、Tradeviewのゼロカットについてよくある質問について、一問一答形式で解説していきます。
・ゼロカットはいつ発動されますか?
・他の口座から引かれてしまいますか?
・入金は残高マイナスの状態でも可能ですか?
これを読めば、Tradeviewのゼロカットに関する疑問はほぼ解消できるでしょう。
ゼロカットはいつ発動されますか?
ゼロカットが発動されるのは、口座でマイナス残高が発生した瞬間です。
ただし、実際に補填されるのは入金したときです。
心配な場合は問い合わせてみましょう。
他の口座から引かれてしまいますか?
Tradeviewのゼロカットは、アカウントごとではなく口座ごとに行われます。
したがって、口座Aがマイナス残高、口座Bはプラス残高となっている場合も、口座Aに対してゼロカットが発動します。
他の口座から引かれてしまうことはありません。
入金は残高マイナスの状態でも可能ですか?
はい、可能です。
まとめ
ここまで、Tradeviewのゼロカットについて説明してきました。
本記事のまとめを以下に記載しました。
・ゼロカットとは、口座の残高がマイナスになったときに補填される仕組みで、Tradeviewなど海外FX業者だけのもの
・Tradeviewでゼロカットシステムが発動されるには、幾つかのルールがある
・Tradeviewでは入金時にマイナス分が補填されるので注意が必要
Tradeviewはかなりトレードの自由度が高く、なおかつ残高がマイナスになればゼロカットシステムが必ず発動するという安心感のある業者です。
上手に活用して効率的なトレードをしていきましょう。