

FX取引の中で、最も合理的で稼ぎやすい手法として両建てがあります。
両建てすることで、高い確率で利益を上げられますが、ただ違反行為として規制されているケースが大半です。
中には、ボーナスを悪用しておこなう両建て行為があり、海外FX業者側からしても迷惑行為でしかありません。
低コストかつ日本語サポートも充実しているFXDDは、日本人にとっても人気の高い海外FX業者ですが両建てに対してはどのようなスタンスなのでしょうか?
この記事では、FXDDの両建て取引のルールや手法を紹介します。
FXDDは両建てが禁止されている?
各海外FX業者では、利用規約の中で両建てなどの禁止を明記しているケースが多いです。
利用規約に違反すれば、不正に得た利益を出金できなくなったり、口座凍結などの処分が下されます。
よって、絶対に利用規約を違反することはあってはなりません。
FXDDの利用規約の中では、特に明確に両建てを禁止する事項はありません。
また、FXDDのQ&Aにおいて両建ては可能であることを表明しています。
よって、両建てをおこなうこと自体に規制はありませんが、スワップポイントによる損失が発生したり、価格変動から両建てが解除となって必要証拠金が発生するケースもあるため注意してください。
また、完全に両建てを認めているわけではなく、以下のパターンでのみ認められていると考えられます。
同一口座内での両建てのみ許可されている
FXDDでは、スタンダードとプレミアムという2つの口座種類が用意されています。
公式的に認められている両建ては、あくまでも各々の口座内でおこなう両建てのみと見られています。
例えば、スタンダード口座を開設し、同じ口座内で米ドル円のショートとロングを同ロット購入できます。
これは、多くの海外FX業者でも認められるケースが多い両建てであり、合法的な取引方法と言えます。
なぜ同じ口座内であれば両建てを認められているのかと言えば、上昇トレンド時は買いポジションは利益がある一方で、売りポジションはその分だけマイナスとなります。
つまり、価格がどのように変動しても口座残高がマイナスになることはなく、損益を相殺する形となるのです。
よって、海外FX業者の魅力であるゼロカットシステムが活用される可能性がなく、FX業者としてはノーリスクであるため、同一口座間の両建ては基本的に認められています。
FXDDで禁止されている5つの両建て取引
FXDDでは、公式見解として両建てを許可することが示されていますが、ただ明確に規約に記載はありません。
ただ、一般論として迷惑行為に該当する以下のパターンについては両建てが認められていないと考えられています。
・違う口座間での両建て
・複数人の口座間での両建て
・別の海外FX業者間での両建て
・経済指標を狙った両建て
・接続遅延を利用した両建て
禁止されていると考えられる両建てについて、詳しく解説します。
1.違う口座間での両建て
FXDDでは、先に紹介したとおりスタンダードとプレミアムという2つの口座種類があります。
同じユーザーで複数口座の開設が認められており、通常取引はスタンダード口座で、スキャルピングなど短期トレードを中心にしたい場合はプレミアム口座で、などの使い分けが可能です。
このように、2つの口座において同時進行でポジションを保有して取引すること自体は、全く規制されていません。
ただ、お互いの口座において実質的に両建てになるようにポジションを持つと、違反行為とされる可能性が高いです。
これは、両建てすることで片方のポジションは必ず損失が発生し、そのポジションを持っている口座においてゼロカットされる場合があります。
反対ポジションの方を見ると、トレーダーにとってプラスになる方向で値動きして、損失分を上回る利益が出る場合が高いです。
ゼロカットは、トレーダーにとって口座残高がゼロを下回らない魅力的なシステムでありますが、その損失分をFX業者が負担しているのです。
FX業者としては、その分をスプレッドによって実質的な手数料として補填しているのですが、半ば不正に近い方法でゼロカットシステムを使用されるのは不本意でしかありません。
そこで、多くの海外FX業者では複数口座間の両建てを不正行為としています。
FXDDでは、明確に違う口座間での両建てを禁止していませんが、他の海外FX業者でも規約上は禁止していなくても実施的な迷惑行為として禁止している可能性が高いです。
2.複数人の口座間での両建て
両建てとして禁止されている手法として、複数人でタッグを組んで両建てする方法があります。
例えば、FXDDのスタンダード口座である通貨のロングポジションを保有して、他人にFXDDや他の海外FX業者などで同じ通貨ペアのショートポジションを保有してもらいます。
自分だけの取引実績を見れば、片方のポジションを持っていないので一見すると両建てになりませんが、他人と合わせてみれば両建てが成立するのです。
そして、アメリカ雇用統計などの値動きが激しいイベント時に両建てて、片方がゼロカットシステムで負債が出ても、もう片方がそれ以上の利益を生み出して、グループ間で見ればプラス収支となります。
一見すると、合理的な方法ではありますが、多くの海外FX業者では同様の行為は明確に禁止されています。
FXDDでも、迷惑行為と判断される可能性が高いことから、絶対におこなわないでください。
3.別の海外FX業者間での両建て
FXDDではグレーな状態となる別口座間での両建てができないとなった場合、違う業者を活用して両建てすれば良いと考えがちです。
例えば、FXDDでロングポジションを持ち、違う業者で同じロット数のショートポジションを持つなどの方法が考えられます。
ただ、これも違反行為となる可能性が高いので絶対におこなわないでください。
また、FXDDではない別の海外FX業者側で両建てを禁止しているケースもあり、そこで違反行為と判断されてしまいます。
4.経済指標を狙った両建て
FXDDで両建てを行う場合、経済指標を狙った両建てを頻繁に繰り返す行為も控えておいた方が良いでしょう。
経済指標発表や要人発言などの経済イベントでは値動きが活発になり、大きなトレンドが発生しやすくなります。
しかし、発表前から事前に相場がどちらに動くかの見極めは誰にも出来ません。
そこで、発表前から両建てによりリスクを押さえたポジションを保有しておけば、発表後の取引を有利に進めることができるのです。
両建てにより、長期ポジションを保有していた場合は、仕方ありません。
しかし、頻繁に経済指標発表直前から意図的に両建てポジションを保有するのは、ペナルティの対象となる可能性が高まるため控えましょう。
5.接続遅延を利用した両建て
FXDDでは、接続遅延を利用した両建ても禁止行為に抵触する可能性があります。
海外FX業者の使用している取引サーバーに大量発注などの負荷がかかることで、接続状況が悪くなることをいいます。
同じような要因で、一定時間レート表示が固まってしまうレートエラーを引き起こすこともあります。
接続遅延が発生したタイミングで両建てを仕込んでおけば、リスクを抑えて大きな値幅を狙えます。
しかし、海外FX業者にとって接続遅延やレートエラー発生時は、ユーザーにサービスを万全に提供できている状況とはいえません。
接続遅延が発生している場合、ユーザーにもリスクが大きくなっている状況ですから、両建てに限らず相場が落ち着くまでは取引を控えておきましょう。
FXDDで禁止されている両建てはバレるの?
特に異業者間で両建てしようとした場合に、業者が違うのでバレないと思いがちです。
ただ、FXDDの取引内容は別の金融業者にも情報を共有している可能性が高いです。
これは、他の海外FX業者でも同様であり、不正取引やマネーロンダリングなどの不正なお金の流れを断ち切るためにお互いの情報を共有しているとみられています。
よって、バレないと思っていても実質的にバレてしまうので要注意です。
また、海外FXではMT4やMT5を使ってトレードするケースが大半であり、プラットフォームが同一の場合は両建てしていることがばれる可能性が極めて高いと言えます。
FXDDでもMT4やMT5が利用できますが、この取引情報から両建てしている履歴があれば不正行為をおこなっていると判断されるケースが多いです。
FXDDで両建てする7つのメリット
FXDDで両建てすることにより、以下のメリットがあります。
・スワップポイントが魅力的
・取引コストが安い
・取引ツールやサポートツールが充実している
・クロス円の種類が豊富
・日本語サポートが24時間対応
・相場をフラットに見れる
・急変動リスクに強い
それぞれのメリットについて、詳しく解説します。
1.スワップポイントが魅力的
一般的に、海外FX業者は日本のFX業者と比較してスワップポイントが低いという問題があります。
ワップポイントは2つの通貨を交換するときに発生する金利差調整分のことを指します。高金利の国の通貨を購入して低金利の国の通貨を売る場合に、その金利差分をスワップポイントとして受け取れます。逆に、低金利の国の通貨を買って高金利の国の通貨を売るケースでは、金利差分のスワップポイントを支払わなければなりません。また、スワップポイントは日々変動し、発生したスワップポイントは決済することで為替差益・差損とともに確定します。
スワップポイントを多く獲得できるということは、両建てにも有利に作用します。
基本的に、同じ通貨ペアで両建てする場合、スワップポイントは差し引きマイナスになりますが、他の海外FX業者と比較すれば損阿木額が少なくて済むのが魅力的です。
2.取引コストが安い
取引手数料が無料に設定しているFXDDのスタンダード口座は、同タイプの取引口座として大手海外FX業者と比較すると、FXDDの取引コストは圧倒的に割高です。
ただ、プレミアム口座の取引コストについては取引手数料が発生しますが、通貨ペアによって金額が異なります。
メジャー通貨ペアでは1ロットあたり片道2.99ドル、その他通貨ペアは1ロットあたり片道4.99ドルに設定されていますが、これは他の海外FX業者と比較してお得な設定となっています。
以上のことから、両建てを頻繁に取引される方の場合、トータルの手数料を考えればお得に取引できる業者と言えます。
3.取引ツールやサポートツールが充実している
両建てする際にも、取引ツールが魅力的であるかどうかが重要視されます。
特に、どのタイミングで両建てを解消すべきかどうか、チャートを見ながら適切に判断しなければなりません。
その意味で、少しでも多くの取引ツールが用意されており、自分にマッチしたツールを利用することをおすすめします。
FXDDでは、以下の取引ツールが用意されています。
・MT4
・MT4
・ウェブトレーダー
おなじみのMT4やMT5だけでなく、独自のウェブトレーダーが利用できる点が魅力的です。
ウェブトレーダーはプレミアム口座専用のツールであり、非常にシンプルで軽量な取引ツールとなっており、ストレスなく操作できます。
チャートには、多機能で有名なTrading viewが採用されており、このツールをメインで使用するのも悪くありません。
ブラウザタイプであるためMACでも使用でき、完全日本語対応しています。
それぞれのツールの善し悪しをジャッジして、いいとこ取りで使用することをおすすめします。
4.クロス円の種類が豊富
FXDDで取り扱う通貨ペアは55銘柄と一般的ですが、クロス円が他社よりも多い特徴があります。
FXDD自体が古くから日本でサービスを提供しており、日本人トレーダーを重視している姿勢が見えます。
ニュースなどの情報が多く入手できる日本円をメインとして、両建てしたい際におすすめです。
また、以下の取引もおこなえます。
・貴金属
・エネルギー
・商品
・株式
・株価指数
・暗号資産
特に暗号資産を取引できるのは魅力的で、両建てとともに是非狙っていきたいジャンルと言えます。
5.日本語サポートが24時間対応
両建てトレードしている際に、システムトラブルなどによって思うように取引できない場合があります。
また、システム操作などで分からないことがある場合に、気軽に問い合わせできるかどうかが海外FX業者では問われます。
その点で、FXDDのサポート窓口は電話、メール、チャットの3種類が用意されています。
すべて日本語に対応しており、営業時間は平日24時間常に対応押しているのが特徴です。
「サポートの品質を何よりも優先している姿勢を示しており、技術的なサポートもしっかりと対応しているのが特徴です。
6.相場をフラットに見れる
FXDDで両建てをすることで、相場をフラットに見れるようになります。
ポジションを両建て状態でキープしているうちは、相場がどのような値動きをしようと一切の損失が発生しません。
ポジション保有中に損失が発生しないというのは、メンタルの安定につながるでしょう。
通常の片側エントリーでは、どうしても損失に対するリスクを抱えている状況のため、相場に対して都合の良い見方をしがちです。
この状況では、フラットに相場を見ているとはいえません。
しかし、両建てによるメンタル安定効果で冷静になり、相場をフラットに判断できるようになるでしょう。
余計な感情もなくなり、ポジションの手仕舞いも淡々と決断できるようになります。
7.急変動リスクに強い
FXDDの両建てのメリットとして、相場の急変動リスクに強い点があげられます。
相場の急変動リスクに強いのは、両建ての最大の効果といえるでしょう。
2つのポジションを同時に立てておけば、それだけで急変動に耐えられる状態をキープできます。
例えば、長期ポジションにより、ある程度の含み益を抱えているポジションを保有中、不可抗力で経済イベントを迎えてしまったとします。
そのような場合、一時的に両建て状態にしておけば、経済イベントでどれだけ急変動したとしても含み益を減らすことなく維持できるでしょう。
変動リスクに強い両建ては、含み益があるポジションを急変動から守ってくれることに一役買ってくれます。
FXDDで両建てする際の7つの注意点
FXDDで両建てする際に、次の点に注意が必要です。
・スプレッド幅が広い
・無登録業者なので信頼性が高くない
・過去トラブルの発生履歴がある
・ゼロカットを採用していない
・顧客資金の補償がない
・ロスカット水準が高め
・決済タイミングが難しい
各注意点について、詳しく解説します。
1.スプレッド幅が広い
FXDDでは、他の海外FX業者と比較して、スプレッド幅が広めに設定されています。
スプレッド幅が広いと言うことは、両建てする上でより大きな値動きをしないと利益を上げられません。
FXDDでは、ゼロカットシステムが用意されている反面、各種ボーナスが少ない上に、スプレッド幅も広いので両建てにはあまり向いているとは言えません。
2.無登録業者なので信頼性が高くない
FXDDでは、過去にマルタやアメリカの金融ライセンスを所持していましたが、多くのトラブルを発生させたことにより金融ライセンスを取得できていません。
海外FX業者では、日本の金融庁のライセンスを取得していませんが、マイナーであっても何かしらの金融ライセンスを取得しているのが一般的です。
ただ、FXDDでは基準が緩いとされているマイナーな金融ライセンスすら剥奪された状態であり、信頼性は高くありません。
3.過去トラブルの発生履歴がある
先に紹介した金融ライセンスの剥奪処分に至った背景としては、2015年1月に発生したスイスフランショック時の対応があります。
大きな値動きによって、多くのトレーダーがゼロカットシステムの対象となったのですが、ゼロカットが追いつかずにトレーダーに多額の借金を追わせてしまったのです。
他の海外FX業者でも、スイスフランショック時にトレーダーが負債を追いましたが、損失を補填する対応を取ったのに対して、FXDDでは一切のサポートをおこないませんでした。
この対応や、ライセンス基準となる資本金をごまかした事件などもあり、FXDDはトラブルメーカーの側面がどうしてもつきまとうのは事実であり、両建てしてゼロカットとなっても補填してもらえないリスクが残ります。
4.ゼロカットを採用していない
FXDDでは、スイスフランショック時でのゼロカット非対応トラブル以降、ゼロカットが採用されていません。
スイスフランショック以前はゼロカットを採用していましたが、金融ライセンス未取得などを含め、FXDDでは資金補償に関するサービスが軽薄な傾向にあるようです。
海外FXでの高いレバレッジ環境下でゼロカットが採用されていないのは、注意しておくべき点といえるでしょう。
FXDDでゼロカットが廃止されるまでの経緯やゼロカットのルールについて知りたい方は、以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
FXDDのゼロカットシステムを徹底解説!ルールや注意点も紹介!
5.顧客資金の補償がない
FXDDでの顧客の資金管理状況は分別管理のみとなります。
信託保全はないために、トレーダーの預けた資金には何も補償がない状況です。
万が一、FXDDが倒産した場合に預けていた資金が戻ってくる見込みがありません。
両建てでどれだけ稼いでも、それが水の泡になる可能性は少なからず存在します。
6.ロスカット水準が高め
FXDDで両建てする際、高めのロスカット水準に気を付けておかなければなりません。
FXDDが設定しているロスカット水準は、証拠金維持率100%となっています。
ゼロカットが採用されていない以上、高めの水準となるのは仕方ありませんが、高めのロスカット水準は両建てに影響を与えるでしょう。
100%のロスカット水準では、両建てポジション中にスプレッドの拡大等の影響で、瞬間的に証拠金維持率が低下した場合を想定してみるとよく分かります。
その場合、一時的ではあるものの簡単に証拠金維持率100%の水準に下がってしまいロスカットされていた、という事態にもなりかねません。
FXDDで両建てポジションに移行する際は、証拠金維持率に余裕を持たせるようにしましょう。
7.決済タイミングが難しい
両建てを行う上で、決済タイミングの見極めにも注意が必要です。
片方のポジションから両建てに移行する場合は、簡単に移行できますが、両建ての決済に関してはタイミングが難しいといえるでしょう。
万が一、決済タイミングを見誤ってしまうと、損失が数倍にも膨らむ可能性も十分にあり得ます。
両建ての決済タイミングに慣れないうちは、利益を狙うための両建ては控えておくのが賢明です。
経験の浅い状態で不用意に両建てを取り入れると、せっかく含み益が出ていたポジションが逆に含み損を抱えてしまった、という事態にもなりかねません。
決済タイミングの見極めができるまでは、少額かデモ口座で経験を積んでおくと良いでしょう。
FXDDでできる6つの両建て手法
FXDDでは、主に次に取り上げる6つの両建て手法を適用できます。
1.利益を出すための両建て
2.ロスカットを回避するための両建て
3.節税対策の両建て
4.レンジ相場における両建て
5.窓開けを利用した両建て
6.相関性の高い銘柄での両建て
うまく活用して、確実に利益を上げる体制を整えることが重要です。
1.利益を出すための両建て
基本的に、両建ては利益を出すための手法ではありません。
あくまでも緊急的に両建てしてピンチをしのぐ方法ですが、利益を出すための両建て方法も存在します。
それは、利益を固定しつつ相場の様子を見ながらポジション決済する取引手法です。
利益を少しでも出したいケースにおいてスタンダードな手法となっており、プロトレーダーも積極的に採用している取引手法です。
両建てすることにより、利益を固定しながら最後まで相場を見定めた後に判断でき、もし大きく相場が反転したとしても利益を出せます。
2.ロスカットを回避するための両建て
ロスカットを回避するための両建てとは、強いトレンドと逆行したポジションを保有している状況において、ロングとショートのポジションを入れ替えロスカットを回避する方法となります。
FXDDで両建てを活用して、ロット数をキープしつつロングとショートのポジションチェンジ可能です
ポジションチェンジできれば、利益の可能性を残せるので次のトレードに繋げられます。
3.節税対策の両建て
FXDDでの両建ては節税対策にも活用できます。
節税対策の両建ては、海外FXでの取引で発生した損失や収益を翌年に繰越し、課税額を調整するために使用します。
国内FXの損益とは違い、海外FXでの損益は税収区分が総合課税のため、損失繰越ができません。
ある年の損失を翌年に繰越すことで、翌年の課税額を減額し節税効果を担う仕組みをいいます。
損失繰越は、申告分離課税が適用される国内FXの損失にのみ適用されている制度になります。
個人トレーダーの場合、課税対象となるのはポジションを決済した後の損益となります。
つまり、ポジションを決済しない限り、保有中の損益に対する課税は行われないということです。
そこで、損失繰越ができない海外FXでの損失を翌年に繰越すため、年末に損失を抱えているポジションを両建てにすることで、実質的な損失繰越ができるというわけです。
また、FXDDはスワップポイントが他社よりも高い傾向にあるため、年末の損失ポジションを両建てにしておくことで、スワップポイントを獲得できる可能性もあるでしょう。
法人の場合は個人の場合とは異なり、保有中の損益も課税対象となります。
そのため、両建てで決算を跨ぐ場合には、状況により損失を抑えたタイミングで決済しておくなどの処置が必要になるため気を付けましょう。
損失繰越など海外FXと国内FXの税金面に関して詳しく知りたい方は、以下の記事で解説していますので、ぜひご確認ください。
海外FXと国内FXを併用するポイントを税金面から注意点まで徹底解説!
4.レンジ相場における両建て
次に、レンジ相場における両建てを紹介します。
相場の値動きは、レンジ相場が大きな割合を占めています。
その中で利益をあげるには、トレンドの初動を見極めることがポイントになるでしょう。
レンジをブレイクするかしないかの価格(レンジ内の高値もしくは安値)に到達したところで、両建てポジションをとります。
両建ての後、ブレイクしてトレンドが発生すれば反対ポジションを決済、レンジ継続であればトレンド方向を決済し、利益が伸びているポジションをホールドすることでさらに利益を伸ばせるでしょう。
5.窓開けを利用した両建て
FXDDでは、窓開けを利用した両建ても有効です。
2本の連続するローソク足の終値と始値に、通常は生じることのない隙間が生じることを窓開けといいます。
ローソク足の終値と始値は連続しているため、窓開けは平日に相場が動いている時間帯に見られる機会はほとんどありません。
主に、週最後のローソク足(土曜朝方)と週最初のローソク足(月曜朝方)との間に見られることが多いでしょう。
相場で窓開けが出現すると、その後の値動きは一旦、窓を埋める方向へ値動きが発生しやすいという性質があります。
窓埋めの性質を利用してポジションをたてるのも良いのですが、必ず窓を埋めるとも限りません。
窓埋めが発生しなかった際のリスク回避のために、両建てを活用するというわけです。
窓埋めの優位性は、窓の隙間の大きさによるところもあります。
どのくらいの窓が開くと窓埋めが発生するかの検証において、両建てによるリスク回避を活用するのも良いでしょう。
6.相関性の高い銘柄での両建て
FXDDで活用できる両建て手法には、相関性の高い銘柄での両建てがあげられます。
相関性の高い銘柄とは、性質上、上昇や下降など同じような値動きを示している銘柄を指します。
通貨ペアでいうと、同じ欧州通貨のユーロ/米ドル(EUR/USD)とポンド/米ドル(GBP/USD)、ユーロ/日本円(EUR/JPY)とポンド/日本円(GBP/JPS)があります。
この他にも、オセアニア通貨の豪ドル/米ドル(AUD/USD)とニュージーランド・ドル/米ドル(NZD/USD)の相関性が高い傾向にあるでしょう。
相関性の高い通貨ペアはタイミングよく売買すれば、両建てに利用できます。
普段から色々な銘柄を観察しておくと、紹介した銘柄以外にも相関性が高い銘柄が見つかるでしょう。
また、相関性の高い銘柄がある一方で、ゴールド/米ドル(XAU/USD)など逆相関の動きを示す銘柄もあります。
海外FX業者の両建て禁止状況
FXDDで活用できる両建て手法を紹介してきました。
海外FX業者の中では両建てに対して厳しい傾向にあるFXDDですが、他社の両建て禁止状況がどうなっているか気になっている方もいるのではないでしょうか。
そこで、本項では海外FX業者の両建て禁止状況を紹介し、両建てに寛容な業者と両建てに厳しい業者を抜粋していきます。
【海外FX業者両建て禁止状況】
海外FX業者 |
業者間の両建て |
複数口座間の両建て |
同一口座での両建て |
---|---|---|---|
FXDD |
禁止 |
禁止 |
許可 |
Exness |
許可 |
許可 |
許可 |
Traders Trust |
許可 |
許可 |
許可 |
Tradeview |
許可 |
許可 |
許可 |
Titan FX |
許可 |
許可 |
許可 |
AXIORY |
許可 |
許可 |
許可 |
FBS |
許可 |
許可 (ゼロカット狙い無効) |
許可 |
XM Trading |
禁止 |
禁止 |
許可 |
iFOREX |
禁止 |
禁止 |
許可 |
HotForex |
禁止 |
禁止 |
許可 |
LAND-FX |
禁止 |
禁止 |
許可 |
FXDDでは両建てにおいて、「業者間の両建て」と「複数口座間の両建て」が禁止されています。
しかし、2つの両建てが禁止されていない両建てに寛容な業者もいるようです。
まずは、両建てに寛容な海外FX業者から見ていきましょう。
両建てに寛容な海外FX業者
以下に、両建てに寛容な海外FX業者を抜粋しました。
【両建てに寛容な海外FX業者】
海外FX業者 |
業者間の両建て |
複数口座間の両建て |
同一口座での両建て |
---|---|---|---|
許可 |
許可 |
許可 |
|
許可 |
許可 |
許可 |
|
許可 |
許可 |
許可 |
|
許可 |
許可 |
許可 |
|
許可 |
許可 |
許可 |
|
許可 |
許可 (ゼロカット狙い無効) |
許可 |
一覧表で紹介した海外FX業者は、一部の業者でゼロカット狙いの両建てに対してシビアな業者もいますが、それ以外はほぼ全ての両建てが可能な海外FX業者です。
「業者間の両建て」を取り入れたい場合、Exness、Traders Trust、Tradeview、Titan FX、AXIORYがおすすめといえるでしょう。
両建てに厳しい海外FX業者
次に、両建てに厳しい海外FX業者を紹介していきます。
海外FXに「業者間の両建て」を取り入れる際、どちらか一方でも「業者間の両建て」が禁止されていた場合は注意が必要です。
この場合、両建てにより利益を出せたとしても、ペナルティの対象となり出金拒否や口座凍結で利益を出金できない、という結果になりかねないからです。
ペナルティの対象とならないためにも、以下で紹介する両建てに厳しい海外FX業者を把握しておくようにしましょう。
【両建てに厳しい海外FX業者】
海外FX業者 |
業者間の両建て |
複数口座間の両建て |
同一口座での両建て |
---|---|---|---|
FXDD |
禁止 |
禁止 |
許可 |
XM Trading |
禁止 |
禁止 |
許可 |
iFOREX |
禁止 |
禁止 |
許可 |
HotForex |
禁止 |
禁止 |
許可 |
LAND-FX |
禁止 |
禁止 |
許可 |
紹介した海外FX業者では、いずれも「同一口座内での両建て」は禁止されていません。
もし、これらのFX業者で両建てを行う場合は、「業者間の両建て」や「複数口座間の両建て」ではなく、記事で紹介してきたような最小限のリスク回避の両建てに留めておくようにしましょう。
まとめ
FXDDでは、規約上には記載がありませんが両建てを認める見解を示しています。
両建てすることによって、想定外の事態が発生した際にピンチを回避できたり、うまく生かせば利益を生み出すことも可能です。
FXDDのメリットを活かして、両建てで利益を出せる体制を整えてください。