

海外FXでの取引において最大の魅力は高いレバレッジです。
そんな魅力のある高いレバレッジに制限があると聞いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「海外FXのレバレッジの仕組みは?」
「レバレッジ制限って何?」
海外FXのレバレッジに関する興味は尽きることがありません。
高いレバレッジは危なく捉えられがちですが、特徴や使い方を押さえれば頼もしい武器になります。
この記事では、海外レバレッジのレバレッジ制限に関する特徴や計算方法、注意点などを解説しています。
記事をとおしてレバレッジ制限について詳しく理解でき、海外FXにおける正しいレバレッジ活用法ができるようになるでしょう。
海外FXのレバレッジ制限
レバレッジ制限を深く理解していくために段階を分けて基本から簡単に説明していきます。
・そもそもレバレッジって何?
・レバレッジ制限
・海外FXにおけるレバレッジ計算
それでは、1つずつみていきましょう。
そもそもレバレッジって何?
FXに取り組む上での基本的な内容になりますが、そもそもレバレッジとは何なのかというところから、かみ砕いて説明していきます。
レバレッジを説明するとき、多くの人はわずかな力で大きな力を発揮させる「てこ」をイメージすると分かりやすいということから、よく「てこ」に例えられます。
「てこ」に例えると、まさにその通りで少ない資金でレバレッジという「てこ」を使って、大きな利益を獲得するFXの取引は「てこの原理」という表現以外に例えようがありません。
このように、わずかな資金を使って大きな利益を狙うための仕組みがFXのレバレッジというわけです。
ちなみにレバレッジは海外FXと国内FXで大きく異なります。
国内FXで掛けることができる最大レバレッジ25倍に対し、海外FXでは業者によって差があるもののレバレッジ無制限で取引が可能な業者も存在しています。
ここでは詳しくふれませんが、国内FX業者と海外FX業者のレバレッジの違いなどに興味がある方は以下の記事で分かりやすく解説していますので参考にしてみてください。
海外FXと国内FXを徹底比較!初心者は5つの違いを見ればOK!
レバレッジ制限
次にレバレッジ制限について解説します。
少ない資金で大きな利益を獲得するために、必要証拠金に対して掛けていくのがレバレッジでした。
取引においてトレーダーが掛けるレバレッジに、それぞれの取引口座の資金量に応じた条件を設けることをレバレッジ制限といいます。
国内FXでは25倍と定めてあるレバレッジ規制が海外では定められていません。
そこで、海外FX業者毎に独自にレバレッジ制限を設けているというわけです。
レバレッジはその性質上、利益が大きくなる反面、損失も大きくなってしまいます。
証拠金が少ない場合のレバレッジに関しては問題ないのですが、業者の立場に立って、莫大な証拠金により取引した場合をイメージしてみるとよく分かります。
証拠金の額が桁違いに大きい取引になると、ゼロカットによる業者の損失が計り知れないものになってしまうでしょう。
そこにレバレッジ制限を設けることで、FX業者自体の損失を抑えることができるというわけです。
海外FXにおけるレバレッジ計算
レバレッジの計算方法を解説します。
FXの取引におけるレバレッジ調整は、基本的に取引ロット数を変えることで行っていきます。
海外FXでは多くの業者が取引ロットの基準を、1ロット:100,000通貨で取引しています。
実際に取引する際には、口座残高にある必要証拠金の範囲内でロット数を変えて取引するわけです。
ここで、例を見てみましょう。
口座残高が100,000円を証拠金にして、ドル円で1ドル140円のレートで取引したとします。
1ロットは100,000通貨で想定してください。
仮に1ロットで取引すると、次の2ステップでレバレッジを算出できます。
1.140円(1ドル) × 100,000通貨(1ロット)= 14,000,000
2.14,000,000 ÷ 100,000 = 140倍(レバレッジ)
レバレッジはこのように計算できますが、実際の取引では利用しているレバレッジから、資金内でどれだけのロット数まで取引できるかを考えるようにしましょう。
そして、使用できるロット数の中で相場の状況に合わせたロットを決めていくイメージです。
海外FXのレバレッジの特徴
レバレッジに対する計算方法や考え方を掴んだところで、海外FXのレバレッジに関する特徴の良い面と悪い面をそれぞれ見ていきましょう。
レバレッジが規制されている国内FXにはないポイントが海外レバレッジにはあります。
これらの特徴をしっかりと抑えることが、高いレバレッジが使われる海外FXで取引していくために必要な要素といえるでしょう。
レバレッジの利点
まずは、海外FXのレバレッジにおける利点を見ていきましょう。
・少ない資金で取引できる
・利益が大きい
・口座残高を超える金額を失わない
少ない資金で取引できる
海外FXでの高いレバレッジの利点は、何といっても少ない資金で取引できることです。
レバレッジを掛けない状態で、ドル円を1ドル140円(1ロット:100,000通貨)のレートで取引しようとすると14,000,000円もの資金が必要になるでしょう。
しかし、レバレッジが高くなればなるほど少額での取引が可能となるわけです。
ちなみに1,000倍のレバレッジだと、たったの14,000円で取引できてしまいます。
取引可能資金 |
設定レバレッジ |
14,000円 |
1,000倍 |
28,000円 |
500倍 |
560,000円 |
25倍 |
14,000,000円 |
1倍 |
一覧表を見て分かるとおり、国内FXの25倍と比較してみても海外FX業者のレバレッジを使えば、手軽な資金からの取引ができるでしょう。
利益が大きい
少ない資金で取引できる海外FXの利点として、少額な資金での取引にもかかわらず多額の収益が獲得できる点もあげられます。
レバレッジが高くなると少ない証拠金での取引ができるようになる一方、逆に利益は大きくなるというわけです。
具体例として、ドル円で買いポジション(1ロット)を保有していた場合、レートが1円(100pips)上昇したときのレバレッジ毎の利益を比較してみましょう。
(※証拠金100,000円、1ロット:100,000通貨)
この時、レバレッジが1倍では100円の利益しか発生しませんが、レバレッジが500倍では50,000円、1,000倍になると100,000円もの利益が発生します。
レバレッジは単に証拠金が少なくて済むということ以上に、大幅な利益獲得のために有効な仕組みといえるでしょう。
口座残高を超える金額を失わない
海外FXでの高いレバレッジを使った取引では、資金がマイナスになるといった口座残高を超える金額を失わない安心感もあります。
相場では、暴落などの急な変動が発生したときに、一瞬にして損失を被ってしまう事態が想定されます。
しかし、海外FXではゼロカットシステムという救済システムによって、口座残高のマイナス方向への下振れ分を負担してくれるわけです。
これにより最悪でも口座の資金を失うことはあっても、口座残高以上に下振れして資金が失われることはないでしょう。
海外FXのゼロカットを詳しく知りたいという方は以下の記事で紹介していますので、ぜひ一読してみてください。
【追証無し?】海外FXのゼロカットとは?仕組みや安全な業者を紹介!
レバレッジの欠点
海外FXでのレバレッジの利点を紹介しました。
次に、欠点について解説していきます。
・損失が大きくなる可能性
・少額の証拠金はロスカットされやすい
・最大レバレッジに対する制限
損失が大きくなる可能性
海外FXでのレバレッジは大きな利益が獲得できますが、逆に大きな損失になる可能性もあります。
どんな場面であっても常に高いレバレッジでの取引を繰り返していると、いつかは確実に大きな損失を被ってしまうでしょう。
そのため、相場の状況や自己資金に適正に見合ったレバレッジで取引していく必要があります。
取引の度に、高いレバレッジでエントリーしてはリスクが高すぎるため推奨できません。
基本はロットを抑えた取引をベースにします。
そして得意とするチャートパターンが出現したときなどしっかりと利益を出せるシーンでロットを上げて勝負していく、こんなイメージで取引していくことが大切です。
少額の証拠金はロスカットされやすい
高いレバレッジで取引している状況下では、証拠金が少額だとロスカットされやすい傾向に陥ってしまいます。
なぜかというと、口座残高に釣り合わないロットを使った高レバレッジでの取引では証拠金維持率が低くなり、結果的に早期のロスカットにつながっていくというわけです。
ロスカット基準は、証拠金維持率によって設けられており、海外FXのような高いレバレッジ取引で、必要以上のロットで取引していると著しく低下するでしょう。
口座の資金が必要証拠金に占める割合のことを指します。
海外FX業者、国内FX業者に関係なくロスカットの基準として証拠金維持率が使われます。
最大レバレッジに対する制限
海外FXでの高いレバレッジ取引においては、レバレッジ制限により最大レバレッジに対して制限がかかることがあります。
口座内に潤沢な資金を保有していた場合、その資金に対しフルレバレッジで取引されるとFX業者側の損失リスクは計り知れません。
そのため、状況によって最大レバレッジに制限がかかるというわけです。
少額から常識の範囲内に収まる資金額での取引であれば、大抵の場合は制限を受けることはないでしょう。
ただし、レバレッジ制限に関しては状況によって制限を受けるシーンも変わるため、気を付けておく必要があります。
海外FXのレバレッジ制限に関する留意点
海外FXにおけるレバレッジが、どのようなシーンで制限を受けるのかということは把握しておかなければなりません。
そこで、レバレッジ制限に関する留意点を解説していきます。
・レバレッジ制限のパターン
・取引プラットフォームによる違い
・情報への配慮
・レバレッジ制限のタイミング
レバレッジ制限のパターン
まずは、レバレッジ制限の発生要因として認識しておくべき代表的な3つのシーンを紹介します。
・口座残高
・取引対象
・口座タイプ
これらのシーンでは最大レバレッジが制限を受け変化しますので、気を付けておきましょう。
口座残高
最もレバレッジ制限がかかりやすいのが、口座残高による影響です。
各々の海外FX業者によって違いはあるものの、提供しているレバレッジを最大で利用できる資金の上限を定めているというわけです。
一例をあげると最大レバレッジが1,500倍の業者があるとしたら、1,500倍のレバレッジで取引できるのは口座残高120万円まで、120万円を超えるとレバレッジ制限により700倍の制限がかかる、といった感じです。(あくまでも一例であり実際の会社は存在しないものとします)
取引対象
海外FXでは、取引する通貨ペアによってもレバレッジは変化します。
各業者が打ち出しているレバレッジは、取引量が多い主要な通貨ペアの場合が多く、その中でもマイナー通貨などはレバレッジが低めに設定されているでしょう。
海外FXで取引していくにはメジャー通貨なら確認不要ですがマイナー通貨を取引する場合、対象の通貨ペアのレバレッジも確認するようにします。
口座タイプ
海外FX業者には、それぞれ独自の口座タイプがあります。
口座タイプの名前こそ違うものの、特徴はスプレッドの広さや取引手数料の有無などによって分けられています。
提供している口座タイプの種類によってレバレッジが変わってくるというわけです。
取引するときに失敗しないためにも、自分が利用しようとする口座タイプのレバレッジは確認しておくようにしましょう。
取引プラットフォームによる違い
確率としては低くなりますが、取引プラットフォームによる違いからレバレッジ制限を受ける場合もあります。
主要な海外FX業者が提供している取引プラットフォームは、MT4やMT5が主流です。
これらのプラットフォームなら支障はないのですが、中には聞いたことのないツールを使っている業者がいてレバレッジ制限を掛けられる場合があるのです。
その他のレバレッジ制限のタイミング
為替相場はいつでも突発的な値動きをする可能性を秘めています。
世界的で大規模な事件の発生や主要な経済指標の結果にサプライズがあった場合などは、相場の急変動の原因になります。
このような状況下では、レバレッジ制限が掛けられる可能性が高いということを認識しておきましょう。
レバレッジで失敗しないFX業者の選び方
レバレッジにはさまざまな特徴や気を付けるポイントがありますが、取引の中でレバレッジが活かせるものなら活かしたいものです。
そこで、レバレッジで失敗しないFX業者の選び方を解説していきます。
・実績と信頼性を見極める
・低いロスカット基準の採用
・日本に適した業者
実績と信頼性を見極める
海外FX業者を選ぶ上ではレバレッジが他者よりも圧倒的に高いというだけで、安易に選んでしまうと危険です。
高いレバレッジにより巨額の損失が生じた際、下振れ分を追証してきたり、何かしらの理由をつけて大きく出した利益を引き出せなくしてしまうような悪徳な業者が存在しているためです。
業者を選ぶ際の基準には、レバレッジ以外にも信託保全が完備されているかなどの安全性や信頼性を重視するようにしましょう。
低いロスカット基準の採用
レバレッジ視点でFX業者を選ぶなら、低いロスカット基準を採用しているかがポイントになります。
レバレッジが高い取引では証拠金維持率が低下傾向にあるため、ロスカット水準が低ければ低いほど、ポジションが強制的に決済される可能性が低減できるというわけです。
高いレバレッジも魅力的ですが、よりロスカット水準が低い業者を選ぶことでポジションの生存確率を高めていきましょう。
日本人に適した業者
海外FXでのレバレッジに関する取り決めは細かいところまで規定されています。
そのため、日本語対応がなかったり、日本人社員によるサポートが整っていないと、トラブルの解消に手間取るばかりか、最終的に損失が発生してしまうという状況にもなりかねません。
海外FX業者選定の際には、日本人に適したサービスを提供しているFX業者かという視点にも着目するようにしましょう。
レバレッジ制限が緩い海外FX業者3選
海外FX業者の中には、レバレッジ制限が緩い海外FX業者も存在します。
そこで、レバレッジ制限が緩い海外FX業者を紹介していきます。
業者選定の際に、本項で紹介するFX業者を参考にしてみてください。
ブローカー |
最大レバレッジ |
口座タイプ |
レバレッジ制限 |
|
最大1,000倍 |
オールインワン |
200万未満 |
200万以上 |
|
1,000倍 |
500倍 |
|||
ノースプレッド |
200万未満 |
200万以上 |
||
1,000倍 |
500倍 |
|||
無制限 (最低10回5ロット以上の取引が条件) |
5種類 |
1,000ドル未満 |
1,000ドル以上 |
|
無制限 |
2,000倍 |
|||
最大1,000倍 |
3種類 |
200万未満 |
200万~500万未満 |
|
1,000倍 |
500倍 |
ここで紹介した業者であれば、比較的レバレッジが緩い海外FX業者なので、利用者にとって不利なレバレッジ制限を心配することはないでしょう。
まとめ
ここまで海外FXのレバレッジ制限の特徴や注意点を解説してきました。
海外FXで取引していく上で、高いレバレッジは魅力的な仕組みといえます。
ただし、高いレバレッジを使いこなしていくにはレバレッジ制限を理解するのはもちろんのこと、その裏に潜むリスクまで徹底的に把握しておくことが大切です。
記事で紹介したポイントをしっかりと押さえつつ、海外FXでレバレッジを使った取引をしていく中で上手く活用していただけたら幸いです。